園長の一言 『リスクのある遊び』

『国際的な保育幼児教育の動向』について、学習院大学文学部教育学科の秋田喜代美教授が私幼時報2025年4月号に掲載してものをご紹介します。                                         戸外でのリスクを伴う遊びの種類は大きく8種類に分けれらます。①高さを利用する遊び(よじ登る、飛ぶ、ぶら下がる、バランスを取るなど)があります。幼稚園では、年長の子が階段の5段目から廊下に着地するのを目にしますが、いきなり5段目から飛ぶ子は危険です。3段から、4段、5段と経験を積むことを自然と覚えている子は、「リスクを認識し、管理するスキルを習得している」ことになります。怪我をする子は、リスクを認識していない場合が多く、『飛んじゃダメ』『走っちゃダメ』といったダメということばだけに反応し、危なさに気付くことがありません。ですから、階段ばかりでなく、廊下やホールでも人とぶつかることが多いものです。狭い場所で、いきなりおにごっこをすると、必ず衝突して泣いちゃう子がいます。いきなりおにごっこではなく、ぶつからないように歩く、走る、ストップするなどの動作を重ねながら、徐々に広くしておにごっこをするとぶつかりません。慣れてくると、かなり狭い場所でのおにごっこでもぶつかることはありません。リスクを教えるのではなく、リスクにに気付き、それを回避する術を習得することが、遊びから学ぶ経験です。幼稚園では十二分に気をつけていますが、おでこにコブをつくったり、擦り傷をつくったりすることがあると思います。どうぞご理解の程宜しくお願いします。